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※ 小規模企業向けのご提案です。それ以外の事業所は参考にしないで下さい。 | ||||||||||||||
1.人材評価 人事考課 査定 | ||||||||||||||
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人材評価、人事考課、査定、閻魔帳?いろいろ呼び方はありますが、ここでは人材活用という意味合いで「人材評価」という呼び方にします。 人材評価制度の使い方も企業それぞれのやり方があると思いますが、企業は長く続くものですから、良いときも悪いときもあります。良い例として先行事例を考える場合、歴史ある企業の良いところを参考にしたいものです。短期的な成長を求める企業では、従業員の尻をたたくような意味で人材評価を使う場合もあるでしょう。しかし、企業の継続性を考えるという長期的な視野に立つとき、人材も育て、充実させ、ストックし、次代に継承していく事が結局企業の繁栄につながります。 人材を育て活用する目的というと建前的ですが、要するに良い人材を正当に評価するのが第一です。そして、普通の人材は、現在の評価は普通だけど、このように成長してくれれば良い人材になれる。ちょっと見劣りする人材もいるでしょうが、例えば出来栄えはともかく一生懸命仕事はしているなど、必ず良い所があるはずですから、粘り強く育てていく。 どうして我が社は良い人材が入ってくれないのだろう、という不満もあるでしょうが、名経営者は「会社の器にふさわしい人材しか入ってこない。だから最初は良い人材でなくても会社と一緒に成長させるのです。」と言っております。 人材評価制度もそのように人材を育てるために活用し、育てていきましょう。 社会保険労務士がお手伝いいたします。 |
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2.オリジナルをシンプルなものから作っていく | ||||||||||||||
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ビジネス書やコンサルタントが提供する形式が整っている制度見本は入手可能ですが、自社にマッチしていないと、どことなく違和感を持ちながら使うと言うことになるので長く運用するのが難しくなります。気になる点を直して使い、また直すとなると場合によっては、いつも評価制度をいじっている会社になってしまい、制度への従業員の信頼が揺らいでしまいます。 「うちの会社で大事なのは、この点とこの点なのだ!」という自信を持って人材評価のポイントが言えるところからで良いです。例え、それが2つか3つしか思い浮かばなくても借り物よりも有益です。 それをじっくりと成長させていって、幅を広げ、充実させて自社版の人材評価制度とします。作成の記録も作っておくと、より作成した達成感があります。例えば、 平成20年 4月 人材評価制度作成スタート 平成20年 6月 人材評価ポイント設定、5段階で仮評価 平成20年 7月 仮評価で賞与額への反映シミュレーション(あくまで試算) 平成20年 9月 仮評価の結果よりフィードバックと修正 平成20年12月 評価を賞与への運用開始 平成21年 2月 評価項目の幅を広げ、評価を昇級への活用方法検討 平成21年 3月 昇給評価(昇給への影響範囲は小幅に) 平成21年 7月 ほぼ形式整う、メンテ継続 平成21年10月 他の人事制度との連携策検討 人事制度の記録は後から重要性が増します。会社が忘れても私、社会保険労務士が記録をとっておきます。 |
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3.例えば、学校の通知表モデル | ||||||||||||||
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人材評価制度を専門家に任せると、見た目はよいけど、難しくて使いにくいという場合もあります。 使うには、わかりやすさは極めて大切です。わかりやすいと言えば、例として学校の通知表があげられます。日本人なら誰でも見た覚えがあり、その中身は生徒としての評価がいくつかの視点で書かれていることもみんな知っています。これをモデルとして、評価制度を作っていこうとイメージすると、イメージが共通ですから作成に関わった人が共通した意識で作業するので、シンプルで良いものが出来ます。 シンプルすぎて、さしあたって単一職種を作るイメージしか湧きにくいのが難点です。ここは割り切って、会社で利益を稼ぎ出すメインの職種をまず、作るというのはどうでしょう。メーカーなら製造、商社なら営業、事務所なら事務職というように。 ・メインの作業やスキルについて評価(5教科に相当) ・サブだが大事な能力について評価(体育、美術、音楽に相当) ・遅刻、早退、欠勤 ・特に素晴らしい実績(表彰、賞状?に相当) ・会社での勤務態度(学校での生活態度に相当) じっくり作るにしても、長くかかりすぎると作業が停止しがちですから、共通認識を持っているので、比較的早めに進めることが出来る。このような作り方も1つあるのです。 |
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4.少し進んで、評定尺度 | ||||||||||||||
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わかりやすい人材評価制度はもちろん大切ですが、評価の正確さや公平さを求めるという別の視点があります。わかりやすさは導入部として重要ですが、最優先するのは人事は公平かつ公正であることです。 | ||||||||||||||
わかりやすい人材評価制度で評価制度の事を学んだら、次の段階としてさらに改善を加えることになります。評価者が評価をし易く、評価のぶれが少ない方法として、評定尺度式があります。 | ||||||||||||||
年間事業計画を、経営計画に沿うように、自己の部署の目標を、現有の物的人的資源を有効活用して具体的かつ達成可能な計画として、立案することができる。 | ![]()
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下位職位の者の育成を、あらゆる機会を通じて、能力・特性・長所・短所を正しく公平に把握し、本人の能力向上意欲を刺激しつつ、問題の原因・解決策を話し合い、具体策を示しながら行うことができる | ![]()
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災害発生に対し、状況を把握し、関係各所に報告、通報を行い、人命救助を第一に、他の従業員と協力し適切な処置を講ずることができる。 | ![]()
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S | 極めて優れている | 期待を遙かに上回り申し分ない | ||||||||||||
A | 優れている | 期待を上回り申し分ない | ||||||||||||
B | 優れている(標準) | 期待を通りで満足できる | ||||||||||||
C | やや劣る | 期待を下回り物足りない | ||||||||||||
D | 劣る | 相当の努力を要する | ||||||||||||
上記のように、人材を評価する評価項目を文章化します。そして、その内容についてS、A、B、C、Dの5段階で評価します。5段階評価には違いないですが、評価項目を着眼点がわかりやすいように文章化され、物差し上に評価をする方法が大変やりやすくて偏りが無く、客観性高い評価が出来る方法として実績があります。 | ||||||||||||||
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5.充実した人材評価票を作成 | ||||||||||||||
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ここから先、充実した人材評価表を作り上げるには、努力が必要です。 ・評価項目をバランス良く、複数抽出、作成 ・評価項目は職種ごとに特性にあった内容で ・新入社員から経営幹部まで、職位ごとに |
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会議室でたっぷりと時間を取って、複数の人で、理想としてはプロジェクトを組んで「人材評価制度委員会」という合議制で出来れば素晴らしいと思います。 理想は理想として、小規模企業が前提ですから、現実的には出来る範囲でより良いものができるように、お手伝いしています。時には、社長さんと私の二人で作業ということもあります。 |
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制度構築で、挫折しやすいのもこのあたりからです。 最初の発想として公平・公正な人材評価をしたいという目標と、現実の作業の大変さで、作業が停滞したり、作業が保留になったり、宿題としての作業が進んでいなくて互いに気まずくなったり・・・ ここで、諦めずにがんばりましょう!というのが私の重要な仕事になります。あるいは、やむを得ず、軌道修正を提案する場合もあります。挫折してしまっては、もったいないですから、何とか終着点まで頑張ります。 |
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6.ウェイト付けも大切 | ||||||||||||||
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評価項目に戻りますが、評価項目のウェイト付けも大切です。 ウェイト付け とは、評価項目1つ1つに重みに応じた調整をかける作業です。 |
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具体例で説明します。例えば、 (1)遅刻早退欠勤がない (2)会社に大きな利益貢献をした という2つの評価項目があったとします。そして、2つともA評価(4点)でした。 会社から見れば、(1)は基本的に出来て当たり前、(2)の方が企業活動にとってはより重要ですから、同じ4点では公平でないわけです。 |
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そこで、 (1)のウェイトは1.0 (2)のウェイトは3.0 というようなウェイト付けをします。そして、実際に活用する場合に、 (1)4点 × 1.0 = 4.0 (2)4点 × 3.0 = 12.0 こうして、評価点と会社にとっての価値を調整する作業が必要です。このウェイト付けも重要な作業です。 |
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企業は利益を生み出しながら存在するものですから、上記は一般的な価値観による違いです。しかし、考え方を重視する会社もあります。また、会社によっては、無遅刻無欠勤を極めて重要なことであると考えれば、ウェイト付けは2.0ということになるかもしれません。このウェイト付けは、会社の価値観、経営思想が反映されますから、会社ごとに作って行きます。 | ||||||||||||||
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7.評価者訓練、規程、活用、改良 | ||||||||||||||
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上記以外にも、以下のことに注意して制度構築をします。 ・評価は人がするものですが、公平な評価は難しいため、評価者訓練も必要です。厳しくなりすぎないように、優しくなりすぎないように、偏りがないように、人が人を評価するときに、ありがちなクセを、訓練で矯正してから評価することが必要です。 |
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・人材評価規程、あるいはルール化したものの文章化。 これをやっておかないと、ルールが知らずに変化してしまって、評価した年によって甘い、辛いが出てしまいますので、ルールの明確化が必要です。 ・活用 本来は、これが大前提ですが、人材を評価して、それをどのように処遇に活かすか。 定期昇給、臨時昇給 定期賞与、臨時賞与 社内人材等級制度 etc。 |
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・改良 いったん、人材評価制度が出来ると安心します。でも、評価される側から見れば、やはりできるだけ完璧なものでないと困ります。ですから、継続的に改良、改善をして、完璧なものを目指さなくてはいけません。そういう意味で、常に修正して成長させていくものです。この成長が、企業の発展と歩を同一にするのではないでしょうか。 |
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